2008年9月16日火曜日

さらば!パパチャリ。



先日、知り合いが長年使ってきた我が「パパチャリ」に乗っていたら、
突然、ペダルがこげなくなったという。

自転車屋に持っていくと、修理に1万円近くかかるとか・・・。

このマシンは、現在12歳の娘が、確か3,4歳のころに買った自転車で、
もう10年弱乗っていることになる。

我が愛する娘っこさんは骨が弱い障がいを持ち、
これまで10数回骨折しているほどなので、
このようなタイプの自転車に乗ってもらうにあたって、
それはそれは気を遣ったものだ。
倒れでもしたら、命が危ないかもしれない。
いつもいつも、彼女を乗せるときは、内心冷や汗ものだった。

しかし、危険があるとはいえ、この自転車のおかげで、行動範囲がとても広がった。
車イスに乗って移動するには、移動範囲が限られる。
公共交通機関で遠出するのはいいが、
近場でちょっと足を伸ばすことが難しかった。
わざわざ車で出かけるほどでないところへの移動は特に。
(車を日常的に使いたくないとも思っていたですし)

某局に、「おかあさんといっしょ」という番組があるが、
「おとうさんといっしょ」の日も週五回のうち二回ぐらいはあっていいと思うが、どうだろう。
せめてまず週に一回ぐらいは、まず「おとうさんといっしょ」もやらないかな。

それと同様、世に「ママチャリ」という呼称はあるが、
「パパチャリ」はとんと聞かない。

そんなわけで、今日、廃車にすることとしたこのチャリを、
最後に「パパチャリ」と名付けた。



ある晩のこと。
このパパチャリに乗って走っていたら、
警察に呼び止められた。
怪訝そうに僕と自転車を見比べる本官殿に、
「これは僕のですよ」と主張しても、
彼は聞かない。
散々時間をとって、無線で防犯登録を照合し、やっと納得したという有様。
「ね、だから僕のだって言ったでしょう?」と言うと、
「いやー、これはお母さんが普通乗るものだから・・」と、バツが悪そうにのたまう。

んな、あほな。
父親も乗ります。

「いまどきは、お父さんも乗りますよ」と彼に言って聞かせ、
その場を後にした。
時間が取られ、不審がられてくやしかったので、今、ネタにして溜飲をちょっと下してみる。



ともあれ、このチャリにはお世話になった。

もう娘が乗らなくなっても、ずっと乗ってきた。
元来、モノを捨てるのが忍びない性質である。
うちの母もそうだった。「もったいない!」が口癖。
でも気をつけないと、いらぬものもためこみ、家がえらいことになる。
このチャリくんも、雨風にさらされボロボロになり、
幾度も転倒しては、ボロボロになった。

そしてとうとう、この度、逝ってしまわれたわが愛車、パパチャリ殿。
本当にごくろうさまでしたm(_ _)m

手を合わせて、
この拙文に、心からの感謝の思いを表します。
ほんとうに、ありがとう!!!

そして、
さらば!パパチャリ。

大変お世話になりました(合掌)。

(追記:そういえば、このチャリに関する笑える忘れ難い話をもうひとつ。

わが連れ合いは、娘同様、骨が弱い障がいで、
大人でも身長が小さい。
ある日、車を人に貸していて、彼女がちょっと遠出せねばならず、
車イスで行くと間に合わない、ということで、
「自転車に乗せて連れてって!」と頼んできた・・・。

御歳50近く。

まあ、体重は非常に軽いので、不可能でなかったが、
「ほんとうに乗ってくの?!」と幾度か聞き返した。
その決意の固いのを見て取ると、
彼女を「よっこいしょ」と乗せ、
こぎ出だしたわたくしめ。

赤いフード付きのジャンパーを深めにかぶった彼女は、
楽しさか、軽い恐怖ゆえか、
道中ずっと笑いっぱなし(笑)。

僕はできるだけほとんど人出のない道を選び、
目的地にひた走った。

誰も気づかないのか、われわれに目もくれない中、
途中、一人だけ、小学生の女の子が気づいた様子。

まさに「ET」さらながらの、
一見普通で、実は極不思議な我らを見つけて、
目を本当に「まんまる」にし、
彼女は、
僕らが通り過ぎるのを口をあんぐりとあけて、ずっと見続けていた・・。
今思い出してもおかしくなる表情だ。
彼女にとってもきっとほんとうに忘れ難い光景だっただろう。

後にも先にもその時一回こっきりだけしか、わが連れ合い殿を乗せたことはなかった。
廃車にする前にもう一度、乗せて走っても楽しかったかもしれない。
返す返す、感慨深い思い出が、いくつかこのパパチャリと共にある。
別れは、さみしいな。

追記でした。)
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